【党本部】第2次補正予算について

令和4年11月29日
国民民主党

第2次補正予算について

 令和4年度第2次補正予算案に関して国民民主党は以下のように判断し、留意点を指摘しつつ、賛成する。

■評価すべき点

電気代値下げの実現

 電気代値下げは国民民主党が全政党で唯一参院選公約として訴え、9月13日にとりまとめた23兆円の緊急経済対策の柱の一つである。10月20日に岸田総理にも直接申し入れをしたものであり、国民民主党として政策実現に寄与した成果と考える。

CEV補助金

 クリーン・エネルギー自動車(CEV)補助金が10月末で予算がなくなる見通しであることが分かり、9月13日の緊急経済対策に盛り込んだ。10月20日に岸田総理へ直接申し入れ、補助金の延長が実現した。玉木代表の代表質問、浜口誠参議院議員及び礒﨑哲史参議院議員の国会質問で実現を訴え続けてきた事項であり、国民民主党として明確な成果を上げたと考える。

災害対策

 10月20日の岸田総理申し入れの際には、榛葉幹事長、田中けん衆議院議員も同席して、静岡市清水区等の速やかな災害復旧対応を強く要請した。その結果、静岡市清水区に限らず、九州・東北における豪雨災害対策予算も計上されたことから、補正予算案の編成趣旨にも沿い、適切な対応であると考える。

■留意すべき点

予備費

 多額の予備費については財政民主主義の観点から問題がある。今後もその使途を厳格にチェックしていく。更なる電気代値上げが来春に予想されていることから、国民民主党としては、①追加の電気代値下げ対策原資、②国民一人当たり一律10万円の「インフレ手当」給付等による価格転嫁対策原資、等に用いることを訴えていく。

基金

 多額の基金が新設及び積み増しされている。基金については単年度主義の弊害を乗り越え中長期的な政策実現に資するというメリットはあるものの、国会のチェックが働きにくくなり、財政民主主義の観点から問題がある。経済安全保障法に基づき設立された指定基金については法律に基づき国会のチェックを働かせる仕組みが導入されているが、他の基金についても同様の対応が必要であり、国会への報告を求めていく。加えて、十分な政策目的を達していない基金については国庫返納や解散を求めていく。

赤字国債の発行

 約23兆円の赤字国債発行を伴う約29兆円の補正予算については、財政規律の観点から問題なしとしない。一方、現時点で依然15兆円程度の需要不足があるほか、国民民主党は参議院選挙の公約で「物価上昇率+2%の名目賃金上昇率」を達成するまでは積極財政と金融緩和を継続すべきとの方針を掲げたことから、財政出動は必要と考える。当面は名目賃金上昇率5%の達成に向けてあらゆる政策手段を駆使して実現を目指す。

■予算の組み替え(「インフレ手当」1人一律10万円給付の実現)

 給料が上がる経済の実現のためには、価格転嫁の実現が一つの鍵となる。そのためにも、「インフレ手当」のような家計の消費力を支え、需要不足解消に寄与できる政策が最も効果的かつ効率的であると考える。国民民主党としては「インフレ手当」の実現を求め、予備費や外為特会からの繰入を財源とした組み替え動議を提出する。

以 上